「部下に主体的に動いてほしい」「もっと自分で考えてほしい・・」と思ったことはありませんか?
コーチングで経営者やマネージャーのお話を聞いていると、よく出てくるテーマです。
主体性の意味
この「主体性」「主体的」というのは、そもそもどういう意味なんでしょうか?
『7つの習慣』には下記のように書かれています。
「主体性とは、自発的に率先して行動することだけを意味するのではない。人間として、自分の人生の責任を引き受けることも意味する。私たちの行動は、周りの状況ではなく、自分自身の決定と選択の結果である。感情を抑えて自らの価値観を優先させることができる」
感情からではなく自らの価値観を基に考え、選択する。
この積み重ねができる人が主体的な人と言えるかもしれません。
人が反応的なのか、主体的なのかは、言葉にもその違いが表れます。
反応的な言葉と主体的な言葉の違い
7つの習慣(R)実践会(読書会形式のワークショップ)では、反応的な言葉と主体的な言葉の違いを実感できるワークがあります。
昨日開催した実践会でそのワークを通して下記のような感想をいただきました。
「ロールプレイを通じて、主体的であるとはどういうことなのかを実感することができました。
反応的な言葉:タスク志向、視点・視野が近視眼的
主体的な言葉:目的志向、視座が一段あがっている、本質が見えてくる、やらなくて良いことが見えてくる。Effortless。また、主体的なコミュニケーションは伝播する。聞いている人が前向きに捉えて、意識が主体的になる。」
時間的にはほんの僅かなロープレの時間でしたが、二人で関わり合うことで、上記のような深い気づきを持たれました。
反応的な言葉、例えば、「~をやらなければならない」などの言葉を使っていると、タスク思考で「こなす」「片付ける」になってしまいます。また、視点も少なく視野も狭く近視眼的。
ところが、主体的な言葉、例えば「今週は~をやります」などの言葉を使っていくと、どのような目的でそれをするのか明確になり、視座が高くなり、本質が見えてくる、人にもいい影響を与えることができる。
実際に言ってみて、このような違いを実感された参加者の感度の高さに、共に学び合う読書会の醍醐味を感じました。
模範を示す
さて、もし、部下に主体的であってほしいと思うなら、自分自身が主体的な言葉を使っているか?と自己観察してみるのはいかがでしょうか。
ふとつぶやいた時、
- なぜ私がそれをやらなければならないのか
- ・・・でさえあったらな
などの反応的な言葉を使っていたら
- 私は~の目的のためにこう選ぼう
- この状況で自分達にできることに専念しよう
と言葉を言い換えてみます。
反応的な時と主体的な時とでは、自分の息づかい、血の巡りさえも違って感じられるかもしれません。
「まずは自分の言葉を主体的に切り替え、模範を示す」
小さな変化が大きな変化へとつながる第一歩です。