「質問力を鍛える」始めの一歩

コーチングの研修には、1日や2日間で集中して行うものと、1回2、3時間のトレーニングを3週間ほど間を開けながら進むものとがあります。

間を開けながら進む研修では、次の回に向けての宿題などもあり、コーチングを実践する意識が継続し、定着を図ることができます。

3、4ヶ月の研修を受けると、

・以前よりも、聞いている時間が長くなって、部下の方から声がけしてくれる回数が増えた

・自分を俯瞰できている頻度が上がってきた

などの良い変化を感じることができます。

一方で、長年の自分の癖が、つい顔を出してしまい、なかなか変わらない自分のパターンにも気づくことが増えてきます。

例えば、

・部下の話を聞いている時間がもったいなくて、つい自分の経験談とアドバイスをしてしまう。部下に考えさせる質問をするのを忘れてしまう。

・トラブルが起きると「一体何が原因なんだ?」と過去へのアプローチをしてしまい、未来へのアプローチ「どうやると解決できるだろう?」と問いかけずに、部下を萎縮させてしまう。 など。

研修前であれば、意識もしないことを自覚できている分だけ進んでいる証拠です。ですが、なかなか変わらない自分にがっかりするのは楽しいものではありません。

では、このなかなか変わらないパターンを少しずつでも変化させるにはどうしたらいいのでしょうか?

どんな質問を自分にしているかに気づく

それには、「自分が自分にしている問いかけを変えるトレーニングを毎日行う」ことがお勧めです。

人は無意識で、自分に様々な問いかけをしています。

・今日は何を着ていこうか?

・今日はA社に直行で行くから、どの路線を使うと良いかな?

・会議の前に考えておくべき事は何だろう? etc.

質問は、焦点を作りますので、

無意識で行なっている自分への質問がどんな焦点を作る質問なのか、に気づく事には大いに意味があります。

例えば、失敗をしたときに、

・なぜ私はこんなことをやってしまったんだろう?

・なぜ私ばかりがこんな目に合うんだろう?

このような質問をしていると、負の側面ばかりをずっと考え続けることになります。

一方、

・どうやったら解決できるだろう?

・誰に助けてもらうことができるだろうか?

・この経験から私が学ぶ事は何だろう?

と、質問を変えていくと気持ちも変わり、プラスの側面に焦点を当てていくことができます。

毎日の小さなトレーニングが大きな変化へ

1. まず自分が自分に対してどのような質問しているかに気づく

2. 気分を凹ませたり、負の循環を起こすような質問をしていることに気づいたら、前向きに考える質問に変える

この2つを続けていくと、自分自身の気持ちが前向きになるだけでなく、部下との会話の時にふと出てくる質問が、「考えることを促す質問」に変わり、「考えて動く人材」の育成へとつながります。

そして、自分の質問力を鍛える練習は、仕事だけにとどまらず、人生を変えていくことにもつながります。

ずいぶん前の本ですが『その気にさせる質問力トレーニング』に、次のような言葉があります。

「質問の仕方を変えれば、人生の焦点も変わる。正しい質問をすれば、前に進み、困難を乗り越えることができる。

より良い質問は、良い答えを生み、より良い答えは、より良い解決策を提供してくれる。

質問する力を向上させれば、家庭でも職場でも、人間関係を向上させることができるだろう。」

質問力を鍛えるには、まずは、

私はどんな質問を自分にしているだろうか?

この問いから始めてみませんか。

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